平成26年1月 悠久の大義

  • 投稿日:2014年 1月 1日

新年明けましておめでとうございます。

旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り
誠にありがとうございました。
皆様方におかれましては、
すこやかなる新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。
本年もなにとぞよろしくお願い致します。


先日開催のイベント

会津の教育の礎であり、300年前に出来た「什の掟」皆様も何度か耳にされたことがあると思います。
会津では昔から6~9歳まで日新館に入る前の小さな子供たちにも什の掟を徹底して教えました。
教育には理屈はいらない、たとえ地位はなくても、みすぼらしい身なりをしている人であっても
年上の人には御辞儀をするのです。
嘘は方便とは教えない。一番の方便は正直であることだと教えたといいます。
今は正直が馬鹿をみるというようなことと教える大人もいますが、
人は素直さが何よりも大切であると思います。
やっていいことと悪いこと、生き方の基本はすべて小さい時出来上がるのではないかと思います。
什の掟により「生き方の基本」を徹底的に教えたのだと思います。

今の教育には『何を基盤にして生きていく』かを教えていない。
自分の子供が記念撮影の真中にいないと怒りだす親がいたり、
そんな親に毅然とした態度で立ち向かわない学校があったり...。
全ては家庭から出発すると思います。

会津の教育で大切に教えてきたことは、人に対するいたわりと思いやりです。
いじめは300年も前からどこにでもあるのです。
だから卑怯な行ないをするなということをしっかりと教えるのです。
人の不幸を見逃すことが出来ない心、すなわち惻隠の心を昔の大人たちは子供たちに教えてきたのです。
テストの点数が良い子供よりも、
運動会で転んだ友達のそばに駆け寄り「大丈夫か?」と
言ってあげられるような子供を育てることが大切です。
優等生でも徳がないのは才能ではないと思います。

最後の『ならぬことはならぬものです』の意味ですがある本に次の様に書かれていました。

「『為すべきことは我が好まざることも堪へ勤めて其事をなすべし。
為すまじきことは我が好みはすれども堪へ勤めて其事をなすべからず』
~すなわち、自分の好きでないことでも人としてやらなければならないことがあり、
自分が好きなことでも人としてやってはいけないことがある、ということです。」

「人として」という言葉を現代を生きる私たちは使わなくなってしまったように思われます。
明治維新前までの日本は「人の国」であったと思います。
しかし維新後物質文明を輸入し、現代に至っては「物の国」となってしまっています。
今の日本人が失ってしまった精神・心の文明をもう一度見直す時期にあるのではないでしょうか。

オリンピック誘致で一躍話題となった言葉『おもてなし』
この言葉は他の国の言語に置き換えることは出来ないと言われます。
それは、日本特有の文化が築いた言葉だからです。
『見返りを期待せず義務でもなく相手をおもんばかり、行動する』と私はこの言葉を解釈しています。
なんと美しい言葉ではないでしょうか。
この言葉の様に美しい生き方の出来る人間になりたいと切に思います。

什の掟

一、年長者の言ふことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言を言ふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです
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同じ町に住む6歳から9歳までの藩士の子供たちは、10人前後で集まりをつくっていました。
この集まりのことを会津藩では「什 (じゅう)」と呼び、そのうちの年長者が一人什長(座長)となりました。
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↑日新館内の様子




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