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vol.106 松下幸之助 人生をひらく言葉

「みずからを知る」

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 みずからの評価を誤っておると、してはならんことをする。そうして、していいことをしない、こういうことなんです。そこから世の中の乱れが起こってまいります。社会に対するお互いの義務というものは何かというと、まずみずからを判定することだと思います。みずからの価値というとおかしいですけれども、自分自身というものを正しく認識することではないかと思うのです。これは非常に大事なことですね。これは会社の経営にいたしましても、商店の経営にいたしましても同じことです。

松下幸之助の知人に、

ある企業の中堅幹部の人がいました。
 その人に別の会社から、「社長になってほしい」という誘いがありました。その人は、友人に相談しました。
 友人は、「そうか、おまえが社長になるのか。それはいいな。わしも肩身が広い。やれよ」と勧めました。
 それで本人も『社長になろう』と決意し、勇躍、赴任したのです。
 ところが、一、二年すると、その会社がだんだんうまくいかなくなってきました。そして、ついにその人は社長としての責任を問われて、辞職したのです。完全な失敗でした。
 松下は、ときとしてこの知人の例をあげ、正しく自己判断することの大切さを訴えていました。自分は大工として優れた特性を持っているとすると、「君、ひとつ銀行の支店長をやってくれ」と言われたとしても、「それは、自分は困るんだ。自分は大工としていちばん適性を持っている。この適性を生かすということが天意を全うすることなのだ。それがいちばん自分にとって幸せなんだ」というような判断をしなければならない。
 あるいは会社や商店の経営にしても『隣の店が改装した。たくさんの人を置いた。だからおれのところもやってやろう』と考える場合もあるかもしれないが、それだけでは失敗する場合が多い。
 『隣の人はあのようなことをやったが、自分はそういうことをやってはいけない。自分としてはこのようにしよう』というように、自分に適した経営法を編み出さなければ成功はない、と言うのです。
 とはいえ、人間というものは、自分のことはなかなか分からないものです。
 それでは、自分を正しく認識するためにどうすればいいのでしょうか。松下は「自己観照」という言葉を使い、次のように言っています。
「自省の強い人は、自分というものをよく知っている。つまり、自分で自分をよく見つめているのである。私はこれを『自己観照』と呼んでいるけれども、自分の心を一ぺん自分の身体から取り出して、外からもう一度自分というものを見直してみる。これができる人には、自分というものが素直に私心なく理解できるわけである」


勇躍(ゆうやく)
いさみ立ち、心がおどること。副詞的にも用いる。
使用例:「勇躍して決勝戦に臨む」

観照(かんしょう)
主観をまじえないで物事を冷静に観察して、
意味を明らかに知ること。

自省(じせい)
自分の言動を反省すること。
使用例:「深く自省する」「自省の念」



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松下幸之助氏とは、中村社長が尊敬する人物の一人。
パナソニックの創業者である松下幸之助氏が生前に語られたお言葉は英知と洞察にあふれています。
この特集ページでは、毎号ひとつずつ皆様にご紹介いたします。(PHP出版の書籍より)

【松下幸之助】日本の実業家、発明家。
パナソニック(旧社名:松下電器産業、松下電器製作所、松下電気器具製作所)を一代で築き上げた経営者である。異名は経営の神様。自分と同じく丁稚から身を起こした思想家の石田梅岩に倣い、PHP研究所を設立して倫理教育に乗り出す一方、晩年は松下政経塾を立ち上げ政治家の育成にも意を注いだ。

PHP総合研究所 研究顧問 谷口全平
松下電器の創業者である松下幸之助は、資金も学問もなくしかも病弱。
「徒手空拳」ですらなく、マイナスからの出発であった。
にもかかわらず、かにして成功を収めることができたか?
本書は波瀾に満ちた94年生涯で語られた【人生をひら言葉】を軸に、松下幸之助の信条や経営観、人間としての喜びを解説した。「勝てばよし」がまがり通る今日、「なぜ生きるのか」を問う人生の書である。


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↑PHP研究所公式サイト
幸之助の思想や哲学、これまでの軌跡などがわかりやすくまとまったサイトです。

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