平成25年3月 悠久の大義

  • 投稿日:2013年 3月 1日

日ごとに

春の薫りを感じられる季節となりましたが、
皆様方におかれましては
益々ご健勝のこととお慶び申しあげます。

『智』の徳

人間学や古典を学ぶ中で自己修養し、徳を積み君子(立派な人・人格者)になる為の欠かせない、
五つの徳目「五常」とは『仁』『義』『礼』『智』『信』の五つがあり、
天の造作の働きによって生まれてきた人間にはもともと備わっている徳であり、
その徳を明らかにし、高めることによって君子(立派な人・人格者)になることが出来るといわれています。
五常の四つ目の「智」の徳とは...
「日に新たに、日々に新たに」という言葉を殷の湯王が洗面器に刻み、
毎日それを見て反省したといわれる有名な言葉があります。
人間というものは、今日より明日、明日より更に次へと、日に新たに、日々に新たにと、
よりよい生活を望み、追求するものです。これがまさに人間の進歩向上の努力の原動力となります。
そしてその理想を実現するために現在から未来へ創造していく源泉となるのが
「智」の徳といわれています。
智慧とは人間の本質的、直観的なもので、つまり人間の徳から発する良心の輝きのことです。
これは単に頭が良いとか悪いとかというものではないのです。
「智」を磨くためには、『古典を学ぶ』『歴史を学ぶ』『古人の苦心した修業、
体得した信仰を研究して、英雄哲人や偉人に私淑して人物研究すること』で
我々が気付かない様々な生活を会得し、自己の人格・見識を完成していくのだと思います。
智の徳を磨く為に、先日読んだ書籍の中から『昭和の偉人』の遺した言葉をいくつか紹介します。

●出光佐三=アポロマークのガソリンスタンドでお馴染みの出光興産の創始者。
『日本人の持っている無我無私・互譲互助・義理人情というようなものでお互いに権利自由を守りあい、
 お互いに信頼融和し、お互いに一致団結すれば、人間の矛盾性を慎むことができ、
 これによって平和の基礎も見い出しうる。ここにはじめて己れを離れて全体をつくる、
 一国の平和、やがては世界全体の平和幸福の道が見い出せるのである』

●湯川秀樹=日本人初のノーベル物理学賞受賞。
『未知の世界を探求する人々は、地図を持たない旅行者である。
 地図は探求の結果として、できるのである。目的地はどこにあるか、まだわからない。
 もちろん、目的地へ向かっての真っ直ぐな道など、できてはいない。
 目の前にあるのは、先人がある所まで切り開いた道だけである。
 この道を真っ直ぐに切り開いて行けば、目的地に到達できるのか、
 あるいは途中で、別の方向へ枝道をつけねばならないのか。
 「ずいぶんまわり道をしたものだ」と言うのは、目的地を見つけた後の話である。
 後になって、真っ直ぐな道をつけることは、そんなに困難ではない。
 まわり道をしながら、そしてまた道を切り開きながら、
 とにかく目的地までたどりつくことが困難なのである』

●島田叡=戦前最後の沖縄県知事。戦争も末期を迎え米軍の上陸が間近に迫っていた中、
 沖縄県知事を拝命。
『妻ばかりではなく友人同僚からも「今行くのは死にに行くようなもので君が行くことはない」
 と忠告を受けました。それに対して島田は応えました。
 「僕が沖縄へ行かなければ誰かが行かなければならない。
 若者なら赤紙一枚で戦地に行かなければならないのに、
 固辞できる自由をいいことに断るなど卑怯なことはできない。
 上御一人(天皇)のご指名に与かったのだから、そのご寄託に背かないよう、立派に死んでくるよ』
『物を失うことはこわくないよ。ぼくは心を失うことの方がこわいね』


もうすぐ、花見の季節ですね。
桜の花が咲き乱れる大和の国の美しさは日本人の誇りだと思います。 






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