平成23年4月 悠久の大義

  • 投稿日:2011年 4月 1日

あの悲劇の

3月11日以来連日の悲しいニュースに心が痛み、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
この原稿を書いている今日は4月10日で震災からちょうど1カ月が経ちました。

『この非常時の今、日本人として思うこと』として、

「25歳の女性、遠藤未希さんの死」について書かせていただきます。
『運命は選択できないが運命に対する姿勢は選択できる』彼女の行動はまさしくこの言葉に尽きると思う。
宮城県南三陸町の町役場危機管理センターの職員の彼女は、津波が押し寄せてくる中、「早く逃げてください。
六メートルの波があります」と最後まで放送を続け、結局津波にのまれた。
住民を救おうとマイクを放さず目前に津波が迫る恐怖と闘いながら、公人としての使命を全うすべく25歳という若さで最期を遂げたのです。
多くの住民は彼女の振り絞る声を聞いて無事、高台に逃れた。
海外の新聞には彼女の記事が次の様に掲載されている。
『日本が地震による大災難を乗り越えて立ち上がるのは時間の問題だ。
円高が維持されているからでもなく、日本政府が莫大な資金を供給しているからでもない。
混沌の中でも落ち着きと節制を失わない市民の精神が生きていて、住民の為にマイクを最期まで放さない公人精神が残っているということ。
これ以上の災難克服意志を示す証拠はない。
遠藤さんの場合、町役場の末端職員などという考えはなく、住民の安全の責任を負った最高の公職者のように行動した。』又、他の海外メディアのコメントで、『日本人がこうした状況下で米国の様に略奪や暴動を起こさず、相互に助け合うことは全世界でも少ない独特の国民性であり社会の強固さだ』又、地震当日の東京において切迫した状況にもかかわらず、コンビニやスーパーなどの施設は通常通り営業した。
そこにできた長蛇の列に住民は整然と並びきちんとお金を支払って買物をした。
鉄道機関は夜通し運行した。
大混雑の中で乗客はお年寄りや妊婦に席を譲ったというこの様な当り前の行動は実は世界に誇るべきことなのだ。
アメリカのメディアは「有史以来最悪の地震が世界で一番準備され訓練された国を襲った。
犠牲は出たが、他の国ではこんな正しい行動はとれないであろう。
日本人は文化的に感情を抑制する力に優れている」と。
又、「日本国民が自制や自己犠牲の精神で震災に対応した様子は広い意味での日本の文化を痛感させた。
日本の文化や伝統も米軍の占領政策などによりかなり変えられたのではないかと思いがちだったが、文化の核の部分は決して変わらないのだと今日、思わされた」と、私はこの様な記事を読んだ時、『日本は変わる、変わらなければならない』と強く思った。近年の日本は若者の引きこもり等後ろ向きの傾向、公より個の優先、日本の経済文化の下降、政治の困迷の中、この震災が日本国家と日本民族の底力の再発見を促し本来の日本文化に基づいた新しい目的意識を持つ日本人を創造すると確信する。
震災を契機に我が国が世界に向けて模範を示し新たな地平を拓き、我々残された日本人は無念にも災害で亡くなられた方々の霊に報いる生き方をする事が我々の使命だと思う。
しきしまの 大和心の ををしさは
    ことある時ぞ あらはれにける
               明治天皇 御製




※こちらのコラムは、弊社情報誌「ありがとう。」vol.26に掲載しています。


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