平成29年9月 悠久の大義

  • 投稿日:2017年 9月18日


コスモスが

秋風にゆれる頃となりましたが、皆様方におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

恒例の

【秋のわくわくリフォームまつり】を9月30日、10月1日に開催させていただきます。日頃のご愛顧への感謝の心を込めて社員一同おもてなしをさせていただきます。皆様御誘いあわせの上お越しいただければ幸いでございます。

今年の社員旅行は

鹿児島に行って参りました。メインは、知覧の特攻平和会館の見学と【特攻の母】と呼ばれた鳥濱トメさんの富屋旅館でトメさんのお孫さんのお嫁さんの鳥濱初江さんに講演をいただくことでした。
 【鳥濱トメ】さんの事は知っておられる方も多いと思いますが昭和17年陸軍知覧飛行場の完成に伴いトメさんが経営する富屋食堂が陸軍指定の食堂となり多くの特攻隊員が訪れるようになりトメさんは20才前後の隊員達を我が子の様にかわいがり家財を投げ売ってでも彼らをもてなしていました。トメさんの優しい人柄、どんな人に対しても分け隔てないところが若い隊員達の心を和ませ、トメさんは隊員達から『おかあさん』と呼ばれるようになりました。しかし彼らと心からの関係が深かった故に、トメさんは悲しい現実を沢山目の当たりにし、戦後彼女は愛する人達を守るために、お国のために散っていった特攻隊員の供養に人生を奉げるのです。遺族や生き残られた方々が知覧を訪れた時に身を寄せ、泊まる所がないと困るだろうと、隊員が当時訪れていた場所を改造し富屋旅館をはじめます。
 トメさんは飛行場跡地に一本の棒くいを立てて「これがあの子たちのお墓だよ」と2人の娘たちにそう言うとそれから毎日欠かさずに通い、手を合わせ続けたのです。
 戦中は【軍神】と呼ばれ神様と崇められた特攻隊員達でしたが敗戦とともに世論は一変し、世間の風当たりはものすごい逆風となりました。生き残った特攻隊員は【特攻くずれ】と呼ばれ、軍国主義の象徴とさげすまれることになりました。命を懸けて国や故郷を守ろうとした彼らを...。それでもトメさんは長い間にわたって特攻隊に対する慰霊の心と平和の尊さを命懸けで誠心誠意伝え続けたのです。
 トメさんは時の町長に再々に渡り働きかけ、飛行場跡地に観音堂が建立されました。
 終戦からすでに10年が経っていました。観音堂は建ちましたが最初は誰も参るものもなく、「あの子達がうかばれない」とトメさんは毎日通い続けました。そしてトメさんは、旧富屋食堂の離れ、現富屋旅館の広間で平和の語り部として隊員さん達とのエピソードを交えながら語り続けました。私達もそこで鳥濱初江さんのお言葉をいただきました。
 そして今は、初江さんがトメさんの志を継いで、時代の渦に翻弄され散っていった若者たちが未来へと託した想いを伝え、私達にとって本当に大切なもの、自分自身の本当の役割は何なのか?今の時代を生きる私達に問いかけ見つめ直し、未来の自分の生きる道への気づきを私達に与え続けてくれています。
 豊かな暮らし、美しい故郷、平和な日本、多くの先達のお陰、多くの犠牲の上に私達が今、この世に生をなしています。『過去を知り、今を生き、未来に託す』私達一人ひとりは、伝道者ではないでしょうか。そして一人ひとりが『今をより良いかたちに変えて次の世代に手渡す』この一念を常に心に宿しつつ日々を生きたいと思います。


ちるために
咲いてくれたか
さくら花
散るこそものの
みごとなりけり

鳥濱トメの語りより

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※こちらのコラムは、弊社情報誌「ありがとう。」vol.82に掲載しています。
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