平成21年8月 悠久の大義

  • 投稿日:2009年 8月 1日

日中の暑さは

まだまだ秋には遠く、残暑が厳しい日が続きますが、皆様におかれましては、お変わりございませんでしょうか。

景気の動向と生き方

アメリカの大手証券会社リーマン・ブラザーズが経営破綻、いわゆる【リーマンショック】が発生し、早1年が経とうとしています。100年に一度の大恐慌といわれ日経平均も7,000円台にまで下がり、トヨタをはじめ、生産業界にも大打撃を与え、派遣切り等が日々、マスコミに取り上げられた一年でありました。
最近では日経も1万円台に回復し、エコ商品の生産等が牽引する様な形で、経済が回復傾向にあるかの様にも感じられる訳でありますが。
しかし、今の時代、株価の回復、トヨタ工場の稼働率アップ、国際商品市場が活気を取り戻しつつある等、この様な、ひとつひとつの事象の事実をいくら並べても、真実や物事の本質とはならないと思っています。
世の中には、デリバティブ(株式・債券・金利・外国為替などの金融商品から派生して生まれた金融商品、先物取引等)を中心とする影の金融商品として六京~八京円のお金が存在すると言われ、それらがこの4年のうちにゼロになるという、これは、世界の実体経済の二十年分に相当するものです。
ですから、この影の金融商品の負債を世界規模で見ても支えられるものではないということです。
今は回復の時期ではなく、この大不況の波の、序章にすぎないと思います。
この様に、世界規模での経済を見た時、非常に厳しく、好景気に成る可能性はほとんど無いというのが真実ではないでしょうか。だから、今、少し経済が上向いたというひとつひとつの事象は、本質では無く、真実では無いと思います。
よって、今の経済、景気の動向は、現状延長線上に未来を読むのは不可能に近いと思います。
アメリカ型資本主義が崩壊しつつある今、戦後の日本が歩み、追従してきた、拝金主義的な、アメリカ型資本主義の価値観や社会観等を、変革しなければならない時期にきたと思います。
企業においても判断基準を『儲かるか、儲からないか』ではなく、『善であるか悪であるか』とか、『自分が楽しいか楽しくないかではなく、相手が喜んでいただけるかどうか』の様に、人間としての良知(人が生まれつきもっている正しい判断力)の下で正しく生きれるかどうかが、大不況の中、社会が変革しようとしている今、人間として一番大切なことではないでしょうか。
私共も商いを通じ良知の下、世の為、人の為による企業を目指し、邁進してまいります。



こちらのコラムは、弊社情報誌「ありがとう。」vol.7に掲載しています。

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平成21年7月 悠久の大義

  • 投稿日:2009年 7月 1日

はじめに...

涼風肌に心地よく、皆様には益々ご健勝の事とお喜び申し上げます。
いつも一方ならぬお力添えにあずかり、誠にありがとうございます。

明倫小学校

先月ご紹介させていただきました「吉田松陰セミナー」に参加した際、訪問させていただいた明倫小学校のお話をさせていただきたいと思います。
明倫小学校の校区は、萩市の中心部に位置し、ここは、慶長9年(1604年)毛利輝元が居を構え、防長二州の首都として以来260年間毛利氏36万石の城下町として栄えた所であり、明治維新の発祥の地でもあります。
明倫小学校は、藩学明倫館に開校されたものであり、明倫館は享保四年(1719年)に創設され、以来150年の長きに及んで藩学としての教育が行われ、成徳達材を目標に多くの人材を養成した輝かしい伝統と歴史をもっています。
又、明治18年当時の数校を合併して明倫小学校と称し、校地を旧藩学明倫館跡に定めて開校したものです。
明倫小学校の『学校経営の目標』は「明倫館の学風及び松陰先生の教育精神の具現化をめざす」というもので、吉田松陰の教えを素とした学校教育を目指すと明確に打ち出しておられます。
明倫小学校の基底として、明倫館の学風を「成徳達材」~心を育て、才能を伸ばす~、松陰先生の教育精神の尊重として「至誠」「知行合一」「師弟同行」「個性の伸長」「道理の実現」を上げておられます。
私は松陰先生に代表される言葉は特に「至誠」「知行合一」という言葉ではなかろうかと思います。
「至誠」とは、極めて誠実なこと、誠を尽くすそして人を信じ、他人を活かすためには自己犠牲をもいとわないという意味です。
又、「知行合一」とは陽明学の真理でもあり、学んでも行動しなければ意味が無いということで、知ることと実行することは一体でなければならないということです。

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  歴史ある明倫小学校の木造校舎。 昔懐かしいノスタルジックな空間。廊下も綺麗です。


明倫小学校には「朗唱教育」というものがあり、これは、「松陰先生のことば」を毎日、朝礼時に朗唱するものです。
目的として『激動の時代を生き抜いた、思想家であり教育者でもある郷土の先覚者松陰先生に誇りをもち、郷土を愛する心を育てる。松陰先生の生き方に学び、より高い自己実現への意欲を高める。
早朝の朗唱により、心の安定を図り、落ち着いた気持ちで学習へ取り取り組む意欲を高める』とされています。
又、朗唱文の内容は【人の本性の善なること、信念をもって正しく生きることに関するもの(六文)】【人としての生き方に関するもの(二文)】【親を敬う心に関するもの(一文)】【読書に関するもの(五文)】【立志に関するもの(二文)】【友情に関するもの(一文)】【勤労に関するもの(一文)】となっています。
小学校1年の1学期から6年間毎日「松陰先生のことば」をクラス全員で大きな声で朗唱することは、たとえ、低学年の生徒ですべての意味を理解していなくとも正しい生き方の言葉を目で見て、声に出して、耳で聞くという学びの場があるということは素晴らしいことではないでしょうか。
訪問させていただいた際に、校舎の中を案内していただいたのですが、その時、丁度休み時間中で多くの生徒と廊下で会う機会が有ったのですが、大変感心したのは、みんな明るく笑顔がすばらしかった事です。
そしてみんな大きな声で挨拶をする姿です。
又、1年生から6年生までの生徒の下駄箱を見せていただきましたが、どの生徒の靴もきちんと整えて入れてあるのを見て本当にびっくりしました。実際に学舎を見せていただき、生徒達と会い、言葉を交わし、ここには確かに150年前の松陰先生の教えが脈々と受け継がれていることを感じることが出来ました。
教育の大切さ、学ぶことの意義そして歴史における悠久の大義を心から感じることが出来た1日でした。感謝。

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     手洗い場。どこを見ても掃除が行き届いて、
     見ていて気持ちがいい空間です。
 明倫小学校の下駄箱。
 整列した靴に手筋が伸び
 る思い。

情報誌「ありがとう。」平成21年7月発行号についています!
明倫小学校で朗唱される「松陰先生のことば」

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クリックすると拡大PDFでご覧になれます。






こちらのコラムは、弊社情報誌「ありがとう。」vol.6に掲載しています。

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平成21年6月 悠久の大義

  • 投稿日:2009年 6月 1日


はじめに...

鮮やかな紫陽花の花が心を和ませてくれる季節になりましたが、
皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
先日開催させていただきました、「ショールーム1周年祭」には、
千名を超えるお客様の来場を賜り、又、多数の『一期一会クラブ会員』の
皆様のお顔を拝見出来、スタッフ一同、大変喜んでおります。
誠にありがとうございました。

吉田松陰

先日、私が永年お付き合いさせていただいている、コンサルタントの先生が主催の「吉田松陰セミナー」に参加し、
1泊2日で萩に行って参りました。
私が歴史上の人物で一番尊敬しているのは吉田松陰先生です。
同じ長州人で有るということも大きな要因だと思います。
明治維新の『素』を作り、多くの塾生を輩出し、彼らが明治維新を成功へ導き、
維新後の新しい日本の源を築き上げたと言っても過言ではないと思います。
27才という若さで松下村塾を継承し、僅か1年1ヶ月という本当に短い月日の中で、
高杉晋作をはじめ久坂玄瑞、伊藤博文、山縣有朋、山田顕義、品川弥二郎等、激動の明治維新を生きた志士、
約70名を育て送り出した吉田松陰という人物、彼の教えというものは、
想像もつかないほど大きなものであったであろうと思います。
吉田松陰の学問は、儒教であり、松陰が目指し確立しようとした原点は、誇りある人間、
誇りある日本人の追求であったと思います。
松陰先生の教えの基礎をなすものは「五倫」だと思います。
五倫とは人として最も大切で守るべき五つの道のことで、
父子の親(父と子の間の新愛)君臣の義(君と臣の間の礼儀)夫婦の別(夫婦の間の区別)
長幼の序(長幼の間の順序)朋友の信(親友の間の信義)をいいます。
私ども日本人はひたすら平和な「豊饒」なる世界、「自由、平等」なる世界を目指し突き進み、
確かに豊かな生活を営み、自由、平等を享受してきました。
その一方で日々報道される我が国の現状に対し、
やりきれない思いを抱き「何か間違っている」と感じておられる方が多いのではないかと思います。
その主因は日本人の一人の人間としての価値観がおかしくなってきたからだと思います。
この様な時代だからこそ日本人としての原点回帰をすべきではないでしょうか。
150年前の松陰先生に学ぶことにより、今の時代、教えられることは決して少なくないと思います。
私にとって大きな学びと大きな感動の1泊2日でありました。感謝。





こちらのコラムは、弊社情報誌「ありがとう。」vol.5に掲載しています。

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